2013-09-25

高校の文化祭見学

3連休に高校の文化祭をはしごしました。

■1日目
目白研心の文化祭へ6歳ムスメと2歳ムスコを連れてお出かけ。美術の花里先生が紙で作るドレスのファッションショーをやっているので、見に行きました。

さすが私学の元女子校、文化祭はチケットがないと入れません。ベビーカーを置かせてください、とお願いしたところ、受付にいた先生が「事務室でお預かりします」と気持ちよく引き受けてくださりとても助かりました。

カフェテリアでたこ焼きとラーメンを子どもらの腹に入れて、開演時間間際に体育館へ。45分のショーを幼児がきちんと見られるか不安でしたが、音と光とドレス(とおねえさん)で子どもたちも釘付け。ほんとに紙ですか!?というドレスが出るわ出るわ。高校3年生にもなるとクオリティが高い!素材は障子紙と絵の具がメインとのこと…。精進します。

このショーは有志団体で12年続いているそう。自分で作って自分で着る、そして自分でウォーキングをするという決まりで、このショーをやりたくて入ってくる生徒もいるとか。選曲とドレスの作りに時代が反映されていてとても面白いなぁと思いました。

高校時代に「責任を引き受ける」「集団で行事を成功させるために取り組む」ということに触れられる事はとても大切だと思います。一つのステージを終えるたびに仲間ができて視野が広がり、成長を感じます。
ペーパードレスコレクション最後に全員集合


■2日目
またもや子ども二人連れてこんどは神奈川総合高校の文化祭へお出かけ。ARTLiVEの夏の公演でゲスト参加してくれた神奈川総合高校デザイン部のファッションショーを見に行きました。こちらも子どもら釘付けで見てました。それぞれ伝統が異なるので、目白研心と神奈川総合で作られる服やショーの見せ方が異なり、とても面白かったです。

神奈川総合高校は県立高校とは思えないような充実した設備で、本格的なホールがあります。ホールには専属の委員会スタッフがいて、照明や音響の操作を担っているようです。夏の公演でもそうでしたが、綿密な打ち合わせと演出で照明の使い方がとてもうまく、「ショー」としてお客さんをワクワクさせよう、伝えよう、という意識の高いステージです。

同じ高校生がここまでできるのか、という思いを持ってもらうためにも「見に行く」という事をしてもらいたいなぁと思います。(自分が高校生のときには思いもしませんでしたが)

神奈川総合高校デザイン部 ファッションショー 「点と線」


さすがに2日連続で文化祭に子どもらを連れ回したら、ムスメのお父さん株が下がりました。

2013-08-09

免許更新講習4日目(選択)現代演劇と教育

免許更新講習4日目は中島裕昭先生の「現代演劇と教育」。

はじめに小さな紙が配られて
(1)演劇において一番重要だと思うこと
(2)教育に活かそうと考えていること
を書く。


(1)ストーリー、世界観、見ている人(観客)の存在
(2)集団での制作になるので、必ず「分担」「協力」しなければならない。「恊働」のモデルになり得る。


と書いた。

その紙を近くの人たちで集まり、意見交換をする。
グループで意見交換をした後、全体で発表、みんなで共有する。

途中から(1)も(2)も混在していたが、おおよそ共感した意見は次のようになった。

・「伝える」ことを考えることができる
・生身のやり取りであること
・フィクションであること
・低学年の取り組みとして「なりきりごっこ」のような感じで取り組んでいる
・高学年の国語で古文「柿山伏」が出てきたときに読み解きながら劇にする
・他者の気持ちになる経験をする
・表現したいように表現する
・普段伝えられないことを言うことができる
・身体性
・間
・「伝えること」「聴くこと」ができるということ

それぞれの立場や実践経験によって書かれた意見が変わってくるのだろう。これだけでも視野が広がった気がする。

その後資料が配られ
1)ポスト・ドラマ論
2)パフォーマンス論
3)素材=身体論(と記号論)
4)メディア論
について解説があった。

これまで演劇について詳しく講義を受けたことがなかったので、どれも新鮮だった。

演劇学は文学研究の一部として始まったが、それは演出家が職業として成り立つ時期(20世紀前半)と重なる。それまでは譜面があって演奏があるように、まず戯曲があって舞台化されるのが当然のことだった(言語テクストの優位性)。その流れを否定し始まったのが「ポスト・ドラマ」である…というような話だったと思う。

パフォーマンス論では「日本の成人式は、成人になるパフォーマンスとして機能していないですよね」という話になり、この研究は文化人類学から派生しているとのこと。曰く「成人になったといってもお酒が飲めるようになるくらいしかないので、みんなとりあえずお酒を飲む訳です。」「枠」「相互行為」「経験」「変容」の共有が薄れてきているというのはわかりやすい。

その後、午前中はピナ・バウシュの「カフェ・ミュラー」を見て劇評を書くという課題に取り組み、午後はダムタイプの「ペーハー」を見る予定だったが、岡田利規ひきいるチェルフィッチュの「三月の5日間」を見て自由発言で意見交換をした。どちらの作品も評価は分かれるところで、それぞれの見方をすりあわせることで視野が広がる思いをした。この自由な意見交換は「対話型鑑賞」と似ていて、本編とは関係ないが改めて勉強になった。よくわからない、混乱するような刺激的な作品であると、思考回路は活発化する。解釈の幅が広いと意見を言ってみたくなる(ドキドキするけど)。

ピナ・バウシュのカフェ・ミュラーは舞踊作品であるがドイツ語で「タンツテアター」といわれ、劇的要素が多い舞踊である。自分ではがんばって見ていたつもりであるが、ストーリーらしきものもとらえがたく、後半はまぶたがおりてきてしまった。しかしグループ内の他の人の劇評を見てみると、解釈してみたストーリーが描かれており、それはピッタリと合っている気がして、思わず「ほお〜」と感心するばかりだった。全体で話し合う意見にも面白いものがあったし、美術作品以上に「好き」「嫌い」の分かれ方にばらつきがあったりするところも面白い。意見や解説を聞いて最終的には、デビッド・リンチの「ブルーベルベット」みたいだなぁと思った。


この他のメモを振り返ってみると

演劇作品の「狙い」や「表現したいこと」を言語化する必要性がありやなしや、という問いかけや、今回の講座の目的は「自分の価値尺度をかえりみる」という事です、という事や、「【ベルサイユの薔薇】を見て感動した!」というときの「感動」はどの部分に感動したのか人によって全くちがうものであるという「多安定的知覚経験」…など、実にたくさんの事を学べた講座だった。

2013-08-07

免許更新講習2日目3日目(必修)

教員免許更新講習(必修)を受けて考えたりしたことをまとめてみました。
気づいたら結構な長文になりました。
文字ばっかりですみません。

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免許更新講習の必修2日間(計8講座)は
現代の教育に関する分析と、組織論や法令関係の講座という構成。

中でも興味深くお話をうかがったのは、1日目に行われた
(1)比較教育学の渋谷英章先生
(2)脳科学を専門とする特別支援の濵田豊彦先生
の講座。

その内容を復習とメモがてらに自分の考えも織り交ぜながらまとめてみる。

■教育に関する二つの国際比較
・日本青少年研究所による国際比較調査
OECD生徒の学習到達度調査
から見えてくる事

世間で言われていることはおおむねこのような感じだととらえている。
(この場合の「世間」はマスメディアが報じる「世論」のようなものとして)

(1)PISA調査で日本は順位を下げ、学力が低下したようだ。
(2)これは学習指導要領が改訂された「ゆとり教育」の結果である。
(3)新しい学習指導要領では指導内容を増やし(元に戻し)
(4)なおかつ国際競争力をつけるような教育をしていくのだ。
(5)そうしなければ日本はグローバル社会で遅れを取ってしまうのだ!

「みんながそういっているから」という事をつなぎ合わせて
伝言ゲームになった結果、だいたい残ったのが
このような「オピニオン」ではないだろうか。

まず(1)PISA調査の結果から見ていくと、
これは2003年、2006年、2009年、と3年ごとに行われており、
読解力は14位→15位→8位
数学的リテラシーは6位→10位→9位
科学的リテラシーは2位→6位→5位
となっている。

順位だけを見るならおっしゃる通りで、
03年から06年にかけて全てにおいて順位を下げた。

そもそもこのPISA調査は3分野をどのような観点で調査しているのか。
どうも学校で実施されるような定期考査のように、
学んだ内容(知識の量)を確認するようなテストを想像してしまいがちだが、
そうではないらしい。

これを実施しているOECDは本部をフランスのパリに置き、前身は欧州経済協力機構という。
そこにアメリカとカナダが参加してOECDになり、後になって日本や他の国も加盟したが、
EUという小さなグローバル社会が考え方のベースにあると言える。
経済産業省の解説によれば、OECDは経済発展、貿易自由化、発展途上を目指しているそうだ。

PISA調査での読解力とは
「自らの目標を達成し、自らの知識と可能性を発達させ、
効果的に社会に参加するために、書かれたテキストを理解し、
利用し、熟考し、これに取り組む能力」のことである。

数学的リテラシーや科学的リテラシーも同様で、「社会生活」や「市民」というキーワードが出てくる。
総合的に見て、この調査は「EU(もしくは同様のグローバル社会)というコミュニティの市民としての力」
という考えを学習到達度の根本に置いている。

日本の教育システムは、市民としての力云々ではなく狭い範囲での受験学力を
評価の基準に置いているため、PISAが言うところの学習到達度とは考え方を異にする。

「日本青少年研究所による国際比較調査」高校生の勉強に関する調査では
「教科書中心的な授業のほかには、大半の項目(※)で肯定率が低い」
(※)生徒によく発言させる授業や、グループで課題を考える授業など
「教科書中心的な授業が好きという者が4カ国中最も多い」
という結果になっている事からも、日本の教育実践がEUのそれと異なっている事がわかる。

このような視点から見ると、そもそもの学力観が異なっているのだから
(2)ゆとり教育の結果、学力が低下したとも言い切れない。
また、調査は参加国が年々増えており、増えた国を除いて順位や成績を比較すると
そうそう低下しているとも言い切れないというような主張をする研究もある。

次に(3)新しい学習指導要領では指導内容を増やす事については
諸外国の傾向は現在、授業時間や学習量を削減する傾向も出てきている。
シンガポールは学習量を減らしながらPISA調査の順位はキープしている国の1つである。
減らした分はプロジェクトや子どもが参加するもの(行事などか)を増やしたとされる。

(4)なおかつ国際競争力をつけるような教育をしていくのだ。
(5)そうしなければ日本はグローバル社会で遅れを取ってしまう
このあたりは内田樹の影響が強くあって個人的にまとめた部分であるが、
国家というものが経済活動によって解体されつつある現在、
どのようなものを「不易」と判断して大切にしていくかが問われている。

最後に、我が意を得たり、と思ったのは
国立教育政策研究所が行ったPISA調査結果の分析にあった
「「学校の活動」を行っている学校に通う生徒の方が読解力が高い」という記述。

受験で必要な、いわゆる「主要5教科」を効率的にやらせるだけでよいのか。
「授業時数確保」や「行事の精選」という言葉が現場でよく聞かれる。
まるで錦の御旗のように使われている言葉であるが、
本当に大切な事(時間)は、丁寧に工夫して、その時間を確保したり

実践した事を発信するなどして理解を広げていかなければならないと考えさせられた講座であった。

ノート術 実践

勤務先の高校は入学したばかりの1年生全員で宿泊研修を行い、高校の勉強についての講演会に参加したり、各学科の恊働する取り組みを行ったりしています。

今年度は勉強法について焦点化したのがノートの取り方で、これについて早稲田塾の協力を得ました。

「まず、ノートを取る目的は何か。それは自分で復習するときのためである。(他にも書いて覚えるため、などがあるが。)後から自分で復習するときに、授業が完全に再現できる(くらいの)ノートになっていなければならない。形式は自分に合った形式で構わない。板書を写しているだけではだめ。先生が脱線した雑談さえ書き取るつもりで、そのノートをその日に後で見返した時、50分なら50分、90分なら90分の授業が再現できるようになっていることを目指す!」…と熱く語っていました。

他にも、一つのまとまりを見開き2ページにおさめる、とか
「青のボールペンで書くと覚える」という事が都市伝説的に広まっているとか。

4月に聞いて以来ほったらかしになっていましたが、
免許更新講習というよい機会を得たので、自分でも試しにやってみました。

すると、座学を80分も黙って聞いているのは得意ではないのですが、
以前よりも集中の度合いが高まり、充実している感じがありました。
一言一句もらさずノートに取ってやろう、
というのは慣れていないので、大変疲れましたが、
意識しないで授業に望むのとは大きな違いが出ると思います。

2013-08-06

教員免許更新講習1日目「工作用塗料の現在と注意点」

教員免許更新講習で、古巣の東京学芸大学に行っています。

正門はこんな感じ。


1日目の8月2日(金)はARTLiVE本番の二日前!仕込みの前日!搬入準備の日…なのに現場にいられない顧問になってしまいました。

この日はお世話になった木工研究室の太田朋宏先生の講座
「工作用塗料の現在と注意点」

午前中のゲストスピーカーはワシンのお客様相談室の室長さん(という肩書きだったと思います)。
ホームセンターや美術教材カタログでよくお見かけする会社なので、大きな規模かと思ったら予想以上に小さな会社でびっくり。サンディングシーラーが好きでお世話になっていました。

今、主力は水性塗料とのことで、ウレタン樹脂、アクリル樹脂を使ったニスも水性のモノで品質改良を繰り返して、肉持ちがよいものや早く乾くものを開発してきたそうです。

興味深かったのは、「水性つやだしニス」と「水溶性つやだしニス」の違い。
何が違うのでしょうか〜?





【こたえ】
「水性つやだしニス」はアクリル系エマルション塗料で、薄めたり刷毛洗いに使うのは水でOK。乾燥時間は1時間程度。

「水溶性つや出しニス」は水溶性アクリル樹脂塗料で、アルコールが溶剤としてつかわれており、溶剤の揮発が早い。そのため、作品に塗った絵の具が溶けにくく、にじむような事がないというもの。乾燥時間は10〜20分。そのかわり、薄めたり、刷毛を洗ったりするのには「水溶性ニス専用薄め液」を使わなければならず、刷毛を水洗いし、それをそのまま使おうものなら乾いたときに白濁してしまうという事故も…。そのような経験をされた図工や美術の先生も多いようでした。

表示や説明って大事ですね。あと、ネーミングも。名前だけできちんと性質や性能が伝わればいいのに。

他にも、着色剤と言えばオイルステインが当たり前でしたが、この日は「水性ポアーステイン」で色をつけてみました。カタログには「水性オイルステイン」という商品も載っていて、矛盾を感じます。

その後、「水性工芸うるし」という商品を試し塗りさせてもらいました。工芸うるしまで水性になっているとは…。素材はウレタン樹脂だそうです。3回くらい重ね塗りをすればカシューと同程度の厚みになるとか。
 この小箱は「鎌倉赤」を3回程度塗って、和紙(千代紙?)をはりつけ、上から「透明」を1回ぬってあるというもの。
丁寧に研磨すれば結構良さそうなつやが出るのではないでしょうか。

メーカーさんはよかれと思ってニオイもなくして手間もかからないものを開発しがちですが、工芸の本質はその削ぎ落としてしまった部分にたくさん詰まっていると私個人は考えます。お手軽に経験できる日本の伝統ってなんだよ、って。まあ、誰も「本物だぞ〜」なんてやらないと思いますが。



そしてこちらは水性カラーワックス!
よくのびる、色もついてつやも出る!
塗って瞬時に色が変わり、それらしい仕上げになるのは楽しかったです。

これはあくまでも時間がないときにそれらしく仕上げるためのものです、と言ってました。木質を守ってくれるモノというわけではなく、あくまでも置物など工作用だそうです。



午後はオスモカラーの営業さん(なのかな?)がいらして、塗料業界の事を面白い感じでお話ししていただきました。曰く「ホルムアルデヒドが悪い悪いと言われていますが、自然界にも普通に存在するのです。干し椎茸を3つ程度閉め切った教室の中にしばらく置いておけば、簡単に基準値を超えるホルムアルデヒドが出ていますよ。この建物を即壊しなさいと言われるほどです。」「ヒノキにも含まれます。油が腐る過程で生成されるものです。」「ワイシャツの形状記憶という機能もホルムアルデヒドが使われていて、我々の生活には欠かせない化学物質なんです。」「体に有害、と環境負荷が高いという事は別。」「塗料は危険物だという認識を持ってください。」などなど。

オスモの宣伝らしい宣伝はほとんどしていませんでした。えらいなぁ。

2013-03-16

頑張るSD班

SD班まだまだ作っています。完成が見えなくて辛いかもしれませんが、お互いフォローしながら、精一杯やり切った!と言えるようがんばってほしいです。







2013-03-08

ヒートカッター自作

発泡スチロールを切るためのヒートカッターを作りました。
なんせ今回のは大物。小さなホビー用では太刀打ちできず。さて使い心地やいかに?

材料は塩ビパイプとステンレスワイヤーをホームセンターで購入。延長コードと結束バンドを100均で購入。スライダックは理科の先生に相談して貸してもらいました。あとは木材の端材と木ネジ。





2013-02-19

wacomさんの研修

2月16日(土)新宿にて、ペンタブで有名なwacomさんの研修を受講してまいりました。

画像編集ソフトを使ってみる内容で、学ぶ側にまわってみると、どのように進めるとわかりやすいのか、考えるいい機会だったと思います。

どの高校もペンタブをデフォルトで入れればいいのに。

30階まで登るガラス張りエレベーターが怖かったです。



2013-02-11

SD班作業中

SD班とは、ステージデザイン班のことです。

今日は、発泡スチロールや木材と格闘中であります。

大きなものを作ると
ジョイントセメントやボンドがみるみるうちに無くなっていきます。









2013-02-07

会場下見

アートライブ4月公の会場である杜のホール橋本の下見をしてきました。

それぞれのセクションのチーフや班員が自主的に必要なことを考え、相談しています。

高校入試期間中は活動できません。
それがあけるとすぐに学年末試験です。
できる時間は限られていますが、最大限できることをつなげて本番につなげていきます。



2013-01-26

リアプロジェクションの実験

美術室にてリアプロジェクションの実験をしてみました。

左側がシルクスクリーンで使うテトロンで右側がホームセンターで買った298円の網戸。

スクリーンの存在を感じさせないのは網戸でした。



アートライブ 活動の様子

アートライブのSD班(ステージデザイン班)が新作の制作物に取り組んでいます。

制作(広報担当)さんはグリーンスクリーン撮影の準備中。



2013-01-23

嫌いな言葉

「みんな(が)」という言葉が嫌いだ。
ということを最近自覚した。

「みんなそう思っていますよ」
「みんなそうだよ」
「みんなやってますよ」

いずれの言葉も、それを言われたとき
思わず頭に血が上るような感覚におそわれ
冷静に対処できなかったり、うまく言葉を返すことができなかったりした。

なぜだろう。

「みんなが~」と言われると、本当は
「じゃあ、あなたの言う”みんな”って誰のことですか?」
と返したい。

でも、それをやっても前向きな事態の発展にならないから、しない。

その人が「みんな」を引き合いに出すということは「みんな」という背景の圧力でもってこちらから反論する気力を奪うことをねらいとしている。

そこから無理に先に進むならば強引な口論にしかならないのは目に見えている。

相手を閉口させるための言葉。
コミュニケーションを拒否する言葉。
そういったものに対する敏感さは失いたくないものである。

そしてそれを何らかの形で作品に盛り込んでいきたい。

2013-01-15

小道具・衣装研究 紙で作る剣

鞘を2パターン作ってまいりました。

小道具・衣装研究 紙で作る鞘A(1)
小道具・衣装研究 紙で作る鞘A(2)

次は剣を作りました。

ダンボール3層程度にボンド和紙張り。(鍔部分は5~7層)

ジョイントセメントをヘラでつけます。

棒やすりで研磨と成形

まだ凸凹が目立ちます

サンディングシーラーをはけ塗り

テカテカですが、乾くと少し落ち着きます。

また画像ありませんが、
この工程の後、サンドペーパーで研磨したり、
凹んでいるところに部分的にジョイントセメントを盛ったり、
乾いてまた研磨したりを繰り返しています。

黒の水性エマルションを吹き付け塗装(100均のペンキ缶)

鞘Bのように平滑に成形できていないので、
塗装するとそれが大変目立ちます。

塗り物の仕事では当たり前なんですけど、
やはり下地仕事が大切であります。

これからメッキ調塗装について調べて
ブレードの部分と鍔の部分を仕上げていく予定です。

小道具・衣装研究 紙で作る鞘B

小道具技法研究のため紙を主体に鞘と剣を作ることにしました。

小道具・衣装研究 紙で作る鞘A(1)
小道具・衣装研究 紙で作る鞘A(2)

1個目はトイレットペーパーの芯をつなげた部分の
ジョイントセメントがひび割れを起こしていたので、
2個目はもう少し丈夫に作る工夫をしました。


トイレットペーパーの芯を2つつないで、末の部分は張子の技法で成形。
肝心の写真がありませんが、
上から、和紙を水でゆるくした木工用ボンドに浸して何層か貼ってあります。


やすりで研ぎ出し




今回はこの後、水性のサンディングシーラーを塗りました。


サンディングシーラーで固める

また画像がありませんが、この後耐水ペーパー400番で水研ぎをしました。




コンプレッサー
塗装用スプレーガン(アネスト岩田社のもの)

黒の水性エマルション吹き付け塗装直後

前回と今回の出来を比較すると、

やはり
・ボンド和紙張りがあるので、丈夫
・サンディングシーラーで丈夫
・さらに水研ぎが出来たので、表面が平滑になり、スプレー塗装がきれいに仕上がりました。


さあ、次は中に入れる剣です。

小道具・衣装研究 紙で作る鞘A(2)




前回のつづきです。

トイレットペーパーの芯を2つつなぎ、末の方は張子の技法で形を作り、
ジョイントセメントを塗り、研磨したところまで進みました。


研磨したところ

職場で眠っていたコンプレッサーを発見。
スプレーガンは残念ながら使い物にならなかったので、
自腹で購入。
エアホースとカプラーもネットとにらめっこしながら
これだろうというものを探し当て、購入。


日立のベビコン

 で、赤の水性ペンキ(水性エマルション塗料)を吹き付け。

赤の吹き付け塗装

ひとまずはこんなものかしら…ということで。

さあ、次は鞘をもう1つ…。
(うちは子ども二人なので、一つだけというわけにはいきません)

伊集院静の言葉

いつからかは忘れたけれど、
成人式の日の新聞に伊集院静さんが新成人へ向けた短い文章を書く
広告が載る。

今年も楽しみにそれを見た。

サントリーのウイスキー山崎の広告だった。


わくわくしながらどの面にあるかなーとめくっていった。


やっと見つけて読んだけど、
なんだか今年は肩透かしを食らったような感じ。
なんだか当たり前のメッセージだった。

昔はもっと「かっこいい!」みたいな
文章じゃなかったっけ?

と思い、インターネットで検索。
過去の文章を引用しているblog発見。

やっぱり過去の文章かっこいい。

どうやら本にまとまっているらしいので、
どこかで見かけたら買おうと思う。

伊集院静「贈る言葉」 

伊集院静の「贈る言葉」



プロジェクションマッピングの実験

プロジェクションマッピングの実験

「プロジェクションマッピング 作り方」
でgoogle検索したときにヒットするyou tube動画
http://www.youtube.com/watch?v=pH4cpFEHwx0

これを参考に
勤務先の高校で実験してみました。






白い立方体にプロジェクターでmacのデスクトップが投影されています。
ベクターソフト Illustratorを使い
立方体の頂点をパスで結び、色をつけ、
ブラシツールで落書きをしました。

やはり出来たときは「お~」ってなります。

でも独学でやるのも限界を感じるので、
実践している方から学びたいなぁと思いました。


2013-01-10

小道具・衣装研究 紙で作る鞘A(1)

舞台で使う美術の作り方についてあれこれ試行錯誤をしています。

勤務先である県立弥栄高校のARTLiVEという団体の顧問をしています。
そちらを説明をすると長くなるので、それについてはまた今度。
最新作公演は4月3日(水)杜のホールはしもとにて!

さて、小道具や衣装作りに応用できることはないかと日々アンテナを張っているのですが、
facebookで興味深いリンクを紹介していただきました。
京都で活動されている「うさぎ塾」さんの記事です。

読んでみると「みやこ鎧」の名称で、子どもや孫に手作りの甲冑を
作る教室を展開されているとか。素材は木でも金属でもなく、
ダンボールや厚紙を使う方法も公開しているとの事。

早速型紙や作り方をダウンロードし、試してみることに。

初めは兜を…と思っていましたが、うちの子その2(2歳男子)が
最近長い棒状のものを持てば武器に見立てて振り回しているので、
短い剣のようなものを作ったろうと思った次第。

まずは身近なものを再利用して鞘作りから始めました。

材料はトイレットペーパーの芯と、マスキングテープ、半紙

うさぎ塾さんで「下地剤」と紹介されていたジョイントセメント

開けるとこんな感じ
ヘラで塗って乾燥中

研磨しました
 つづく

2013-01-06

民主主義の行き着く先 と 電気 の関係

読売新聞が年頭から熱くなっている感じがする。

橋本五郎さんと曽野綾子さんの対談もとがった感じだったし、
現状の日本とこれからを論じるような企画も随所にあって、
どうしたのかしら、という気持ちになりながら読んでいる。
(好意的に読んでますけど)

その中で留めておきたいことを
記録しておこうと思う。



□■□ ひとつ目 □■□

1月5日(土)の「Nippon 蘇れ 私の処方箋」
で猪木武徳さん(青山学院大特任教授)のインタビュー記事

 19世紀フランスの思想家トクヴィルは、民主主義の行き着く先は個人主義と物質主義だと言った。
 そして民主主義社会は嫉妬社会であるために人々の行動や考えは平等化し、最終的には平等化された多数者が少数者を抑圧する「多数者の専制」を生んでしまうと警告した。 そこから解放される手段の一つとして、彼が重視したのも中間組織だった。

 トクヴィルはまた、宗教が大事だとも言っている。民主主義社会では、人々の関心はどうしても「現在」と「自分」に集中する。宗教はそんな人間を解放し、「将来」と「他者」に目を向けさせる。大衆の欲望に歯止めをかけるには、そうした宗教の役割を見直すことも必要になるだろう。



□■□ ふたつ目 □■□

(手元にその日の新聞がないため、覚えているかぎりのニュアンスですけど)

1月1日からの橋本五郎さんと曽野綾子さんの対談の中で曽野さんの言葉から

50歳を過ぎてアフリカと関わるようになってわかったことで、
電気の通っていない地域では民主主義は広まらない。
あるのは族長支配である。


-------------引用以上


電気や通信によって「民意」とでも言うようなものが生まれる。

当たり前のように民主主義社会に生きていると思っているけれど、
民主主義社会も歴史の中で見れば一つの制度であり、
誕生と終焉があるもの…。

そんなことを考えました。

はじめに(投稿テスト)

美術教育や工芸教育、
デザインや映像、
演劇やステージパフォーマンス、
バンド活動

など

自分が関わっていることについて
少しでも資するところがあればと思い、
blogを始めてみようと思います。

これまで美術と教育に関する仕事をしてきて
webにある情報をどれだけ参考にしてきたかわかりません。

その恩返しといいますか、次へのバトンパスといいますか
そんな気持ちもありますし、
自分の取り組みや考えをもっと広げたいという思いもあります。

webを作る側として関わっていた頃と
機能や考え方がまるで違っているので
とまどっていますが、
「とにかく始めないことには始まらない」
と思ったので始めてみました。

少しずつですが、の決意と共に。