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2018-09-20

クラス演劇、学校演劇、文化祭のための音響照明 音響編

教室演劇をする際、音響(装置)はどこまで必要でしょうか。
狭い空間であれば工夫次第で生演奏、生声、生効果音というのも面白そうです。



今回は
(1)BGMや効果音(SE)を流す
(2)マイクでアナウンスやナレーションを拡声する
ということを音響機器を組み合わせて実施してみました。
(中2でPAの仕組みなどを体験的に理解できていたら学年が上がるにつれて自分たちで色々工夫できるのではないかということも狙って)

昨年度までは、ワイヤレスマイクとアンプとスピーカーとCDデッキとが一体型になった学校によくある機材を使ってやっていたそうです。

(1)についてはCDラジカセや(学校事情によりますが許可されているようなら)今ならスマートフォンで音を出せるアプリなんかも結構ある(「ポン出し」「サンプラー」などで検索)ようなので、それでやろうと思えばできなくもありません。

(2)については小型のスピーカーなどでも可能ですが、ある程度きちんとした機材で、音が出る仕組みや原理について学べるものがあった方が学習機会としていいのではないかと考えました。



◆今回使用したPA機材

【パワー・アンプ/音を大きくする装置】
CLASSIC PRO (クラシックプロ) DCP400 ¥26,784 税込https://www.soundhouse.co.jp/products/detail/item/152104/
デジタルパワーアンプなのでとても軽くて、設営と撤収を繰り返す必要があったので助かりました。

【スピーカー/音が出る装置】
CLASSIC PRO (クラシックプロ) CP12E ¥10,584 税込 を2台
スピコンの長いケーブル2本もサウンドハウスで

【ミキサー/音を混ぜる装置】
BEHRINGER (ベリンガー) XENYX X1204USB ¥21,384 税込

【マイク・マイクスタンド】を2本(サウンドハウスで一番安いやつ)
【キャノンケーブル】を長いのを2本、短いのを2本

これらの扱い方をあらかじめ授業でレクチャー&体験をしておき、生徒に扱ってもらいました。ずっと会場におきっぱなしにできる環境ではなかったため、立ち上げからバラしまでを何度も行う必要があり、全員とはいきませんが、音響関係に興味がある生徒は結線方法や八の字巻きなんかをかなりマスターしたのではないかと思います。

また、機材もドカンと購入できたわけではなく、少しずつ機会を見つけて揃えてもらってきました。



◆ableton live をポン出しアプリケーションとして

ableton liveは本来DAW(desktop audio workstation:言ってしまえば作曲ソフト)ソフトです。
最新バーションはLive 10です。

こちらは最上位バージョンのLive 10 Suiteが30日間無料で試せます。
しかし無料期間が過ぎると保存ができなかったり…だったかな?それとsuiteにしか入っていないプラグインが使用不能になったりして、結果的にStandardを購入した後で不便だった記憶があります。

で、予算も限られている場合、Live 9 Liteを使うという手があります。(10がリリースされた今も多分できるのではないかと)
こちらはトラック数が8トラック限定になったり機能限定ですが保存や書き出しも可能で使い続けられます。

以前劇場関係の方に演劇の現場で使われている事を教わり、それ以来自分のmacにインストールして使ってみたりしていました。

akaiなどのmidiコントローラーにLive 9 Liteのライセンスがついてきます。apc miniあたりがお手頃で実際のオペレートにも役立っていました。


さて、実際の劇場現場での活用方法ですが、例えば8トラックにそれぞれ
・環境音「雨」
・環境音「雷」
・鬨の声
・剣戟音1
・剣戟音2
・倒れる音
・馬のいななき
などなど…
を配置すれば、任意のタイミングで全てを混ぜて鳴らすことができます。
CDデッキを使っている場合は1台につき1つの音しか鳴らすことができません。
役者に合わせて複数の音をオペレートできるので、DAWソフトでありながらこういった使い方が重宝されるのでしょう。

設定など、詳しい使い方についての解説をまとめている余力がないので、更に知りたい方は…
○「ableton live 使い方」で検索
○公式サイトのチュートリアルを見る
○今調べてみたら「音響さん向けAbletonLive講座」というツイッターアカウントがありましたので、そちらをご覧いただく

ということで、ひとつ。

2018-09-18

クラス演劇、学校演劇、文化祭のための音響照明 照明制作編

8月下旬に実施したリハーサル用のステージ仮組み画像


当初、教室演劇の照明機材は

DMXコントローラー:
ELATION ( イレーション ) / SCENESETTER…¥21,384(込)
https://www.soundhouse.co.jp/products/detail/item/87895/

前あかり:
STAGE EVOLUTION / QPAR WH…¥7,538(込)を2台

ローホリ代わり(ころがし)
amazonで売っている3,000円弱のLEDパーライトを2台

という組み合わせでいこうと考えていました。

しかし、授業で扱ってみてちょっと物足りないというか、前あかりだけでは不自然な感じがしたので、地明かりとしてのサスライトをどうにか作らねばと思っていたところ、高文連の行事で前任校の演劇部の顧問と再会し、相談に乗ってもらいました。

そこで示唆を与えてもらったのが、市販のクリップライトを使う方法です。

彼はソケットに電源コードを取り付けてプラグを取り付けて、シェードは空き缶を使うというDIY舞台照明を使っていましたが、安全面で自作は少々不安だな〜と思っていると「手軽なのはクリップライトですね。」と教えてくれました。確かに固定はクリップでできるし、電気系の工作も必要ありません。一も二もなくそれで行くことにしました。ありがとう、Y浦先生。

ところが、ネットでどれがいいか比較検討してみますと、クリップの開くサイズがどれも小さい。教室には当然照明を釣るためのサスバトンがありません。そこで、サスライトを吊るための照明スタンドセットを導入することにしていまして、
そのパイプ径がおよそ4cm前後あります。家庭用のクリップライトってそんなに厚いものを挟む設計になっていないので、これは購入しても固定できないのでは…という懸念が。

そんな時に、以前建設現場で仕事をしていた経験が役に立ちました。照明設備のない現場では金網シェードの現場ライトとでも言うような照明があったはず。調べてみたらありました。クリップ部分も単管パイプなどにつけられるよう大きく開く設計です。

アマゾンで一番安価なものを5個注文し、これを使ってみることに。

付属の100W電球は明るすぎるのではないかと考えて、レフ電球を別に注文

消費電力も抑えて、明るすぎず雰囲気よく役者を照らしてくれました。



以下、シェード部分の改良を記録しておきます。

初めは金網になっているシェード部分をアルミホイルで覆って光が拡散しないようにしていました。そうしていても、広がっているアサガオ部分には光が反射して線が見えてしまいます。



確かY浦先生たちはアルミボトル缶を切って使っていたなと思って試してみたのですが、切り口が鋭利だったりして、電球交換する時に手を切ってしまいそうだったので、他のやり方を模索しました。


で、100均のガーデニング系雑貨あたりからブリキか何かの金属製バケツで試してみました。
材料
工事現場で使われるクリップライト、100均の小型金属バケツ、ドライバー、キリ、鉄工用ドリル、ニッパーペンチ、ビニールテープ

シェードはネジで止まっています。これをドライバーで外せばシェードを取り外せます。

ソケットを当てて、油性ペンでマーキング(この時点でずれていたことに気づかず…のちに修正)
ドリルの刃がブレないようにするためにキリで穴を開けました。(中心ずれてるぞ〜)

10mmのドリルで穴あけ(ずれたまま)

穴からニッパーを差し込んでジョキジョキ(缶切りの気持ちで)この辺りでズレに気づいて修正


8方向に入れた切り込みをペンチで立ち上げます

広げた穴にきっちりとソケットが入ることを確認

試しにその上からクリップ固定用部品を締め付けてみました。大丈夫。

スプレーブースに置いて黒ラッカースプレーで塗装

乾燥中

口のところは丸まっているので、電球交換も安全安心

ビニールテープで固定

クリップ固定用部品の取付もバッチリ

無事に見栄え良くトラスに固定できました


また、クリップ部分ですが、そのままだとトラスのパイプが金属で、クリップも金属で金属同士が擦れて傷がつく感じがしたのと、ズレてしまうような気がしたので、立ち上げの際にグルーガンでグルーをムニムニッと絞り出してもらい、保護部分を追加しました。これも照明の固定に一役買ってくれました。




今回はある程度手間暇をかけて制作できましたが、そんな時間も取れないこともあるかもしれません。

Y浦先生と私で
「どこか(の会社)でDMXに対応した小型の(電球色または単色の)LEDパーライトを2,000円未満で売ってないかな〜。」
「(一番いいのは)ほんとそれなんですけど、ニーズが少なすぎてどこも売り出せないわっていうところですよね…。笑」
そんな話をしていました。

パイプ固定部品込みでどこか作りませんか〜。

クラス演劇、学校演劇、文化祭のための音響照明 序文

2018年9月
・文化祭で教室演劇(中2の5クラス、2教室ぶち抜きの選択教室を劇場に作り変えて)を実施しました。
・体育館のステージではLEDの舞台照明機器を導入してライブ照明を生徒にオペレートしてもらう試みをしました。(後期課程=高校生主体で)
・後夜祭では体育館の壁にプロジェクションマッピングをして、コーナーのオープニング演出と、エンディングにスタッフロールと写真と動画のスライドショーを同時に映し出しました。(文化祭実行委員会からの依頼でコンテンツは文実と相談して)

以上について、主に音響と照明に関する(試行錯誤の)記録を残し、同じような希望と悩みをお持ちの方の力になれればと思い、記事を書きます。

私が高校生だった90年代に高校の文化祭でやったクラス演劇では、会場は普通教室、その中に学校にある体育館用スポットライトを借りて設置し、CDデッキとアンプとスピーカーを繋げて、机と椅子を客席にしてやった記憶があります。今思えばスポットライトは明るすぎるし熱すぎます。そしてたぶん1灯500W以上。私はそもそも劇場に足も運んだことがないという有様で…。ま、過ぎたことは全て過ちということで、今の話に移りましょう。

今はLEDの照明が普及してきており、熱くならず色も変えられ消費電力も小さい、DMX信号を制御する方法についても機器の使い方が動画で紹介されているなど、きっかけを作ることができれば、生徒と大人との力を合わせて本格的でいいものができると思います。

また、音響もパソコンを使って任意のSEやBGMをタイミングよくMIDIコントローラで制御するのも思いのまま。CDを入れ替えたりロード時間を待つ必要もありません。

そして、機器の価格も昔より安いものがたくさんあります。

これからのクラス演劇、教室演劇、学校演劇、文化祭、学園祭での音響照明の参考になれば幸いです。


---記事概要(まとめる内容ピックアップ)---

【照明の記録】
・DMX信号を制御するのはDMXコントローラー(調光器)、またはQLC+(フリーソフト)をインストールしたパソコンとUSB-DMXケーブル
・舞台照明はLEDパーライトがフルカラーからストロボまでオールラウンドな演出が安価にできるので便利!(でもその分、チャンネルも多くプログラムの手間はかかります)

【教室演劇 照明の記録】
・前あかり兼サスライトは60Wのレフ電球と現場ライトのDIYで
・普通の電球をDMX信号で調光するには調光ユニット(ディマーパック)という機器にコンセントをさして
・トラス付きの照明スタンドセットがあるととても便利で見栄えも本格的に

【教室演劇 音響の記録】
・SEやBGMの「ポン出し」はAbleton Liveで、midiコントローラーはAkaiのAPC miniで
・ミキサー、アンプ、スピーカーを揃えて迫力のある音で

【劇場内の記録】
・農業資材の黒マルチシートでお安く場内を暗く
・ベニヤ板と角材を使ってサンパチパネルを作り、ホリゾント壁から舞台袖まで劇場内を自由に仕切る

【プロジェクションマッピングの記録】
・映像オペレートはresolume avenue 6(アカデミックライセンス)で