2018-10-21

「美術の授業ってなんだろう?」を見てきた

幼稚園から大学まで美術教育の流れを体感する展覧会「美術の授業ってなんだろう?」を見てきました。係の方に写真撮影OKを確認、忘れないうちに記録しておこうと思います。

「ちょっとこれ、どこかの授業に組み込んでみたいな」と思ったものを写真で

東北芸工大のこども芸術大学認定こども園、OHPを劇で使う演出…中学生ならプロジェクターとパワーポイントなんかを組み合わせてできるんじゃないかと…。


 滋賀大学教育学部附属幼稚園での100かいだてのいえ…さんぱちパネルを作り、幅120cmのクラフトロール紙を水張りして、3枚分または4枚分1クラス32名の共同制作にしてみたらどうだろう



昭島市立つつじヶ丘小学校、図工のドキュメンテーション→出来上がった作品それはそれとして、プロセスの記録。「ティンカリング」という言葉もいいなと。



弘前大学教育学部附属中学校 2年生で大きな立体の共同制作を行なっているようです。「組みねぶた」の作りかたを参考に針金と新聞紙とボンド水(と半紙?)で。これらの素材が造形結果に制約をもっていて、リアルな作りこみが出来にくい素材であり、その中での美しさを見出すのもいいなぁ…というのは勝手にした解釈です。


都立小石川中等教育学校 中学2年の題材→墨をつかった題材で私の中に持ちネタと呼べるものがなく、 参考になりました。大きい紙、ってやっぱり面白いなと。



北海道教育大学附属釧路中学校 3年生の題材(7時間) やっぱりこれも 


三菱地所がやっている「キラキラっとアートコンクール」の作品 障害がある方の作品コンクール 「これいいなぁ」って感じる作品がたくさん。ここに来るまでその存在を知らなかった。



岩手大学教育学部附属特別支援学校 発泡ポリスチレンフォーム(スタイロフォームやカネライトフォーム)で大きなスタンプを作って、それを画面に押していく、という手法が自分でもやってみたくなるものでした。


東京藝術大学先端表現科 インタビュードローイング →入学後すぐに行う題材で、イーゼルにカルトンをかけて、お互いに向き合いながらインタビューをしつつ相手の顔をドローイングする、というもの。全員分を描くそうです。たくさんの人に顔を描いてもらえて「どんなふうに描かれているんだろう」と思ったりすることや、人数分の描画経験を繰り返せるという利点があります。やってみたいけど、時間と場所の問題をどうするのか。32名いるとして、話をしながら相手の顔を描く、他のグループの話が邪魔にならず対話できて描ける16組のスペースが必要で、時間も5分間では短い気がするし、10分では1回の授業で4枚しか描けません。これでは全部で8回分必要となります。年間の授業時数で8回これに使えるのか、というとそうもいかない現実。
その時に交わした対話の内容を画面に書いておいたりして、と色々想像を膨らませました。





「美術の授業」にはたくさんの展開バリエーションがあり、そこから派生するコミュニケーションもあれば、課題発見もあり、なんでも創出可能なカオスがあるように感じます。それを変に狭めず、整えすぎず、決めつけず、その状態を楽しみ続けようと考えた1日でした。

そろそろ芸術や実技系教科を減じた方針から、増やしていく方向に舵を切るべきかと思いますが、どうなんでしょう。高等学校でも芸術を選択ではなく、音楽も美術も工芸も書道も舞台表現も全員が学ぶ方が成熟した社会になると思うんですけど。

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