http://www.city.sagamihara.kanagawa.jp/kankou/bunka/1003884.html
うちの学校も招待校として参加しており、前期美術部の共同制作が慣わしとなっている感じです。(市内の全小中学校が参加していて、こちらは主に授業作品を展示している様子)
大きな公園の広場を会場としているため、設営はしたものの台風で中止になった年もあったとか。昨年はかなり雨が降ったりしている中での展示でした。
文化祭も終わって9月の終わり、通常の部活再開のタイミングでミーティングを開き、後期生は高校美術展の出品作品を相談し、前期生は風っ子展の作品を相談していました。
「今年は立体を作りたい」という希望と具体的なモチーフ案がまとまっているようだったので、縮小したサイズでの簡単な図面を書かせ、それを元に案の中心であった部長(中3)と打ち合わせをして発泡スチロールでやってみようか、という方向性を決定。発泡スチロールをどこから入手すべきか考え、ネットで調べ、近隣の造形屋さんに電話をして行きました。
スタイロフォームにするか、白い発泡スチロールにするか迷い、1枚で厚みがまかなえる発泡スチロールにしようと決めたものの、大きいものを運ぶためには大きな車も必要になるか、輸送を依頼すると運送費用が発生してしまうので予算オーバー…。学校に近いところで、(ある程度)カットしてくれて…というところを探して、方々にあたってみましたら、前任校でつながりを持たせていただいた業者さんが引き受けてくださることに。風っ子展の打ち合わせの後、ワゴンRで引き取りに行きましたが事前に考えていたサイズの見積もりが甘く、一度では運びきれませんでした。
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流石にこれでは後ろが見えなくて危険(積み直してなんとかセーフ…) |
放課後に2往復してようやく準備が完了。日中に授業をして、午後出張で打ち合わせに出て、その後で工場と学校の2往復は流石に疲れました。教頭からは「来年度は予算を取りな…」と。
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空気を運んでいるようなものです |
さて、制作ですが作るモチーフは「チェス駒」。
時期的に時間が取れず、その意味を深く考えたりはしていないので「やってみたいからやってみた」という感じになりますが、チェス盤パートと駒パートに分かれます。
【チェス盤】
チェス盤の黒マスを作ります。サイズは1辺が910mm。角材とベニヤ板で形を作り、パテがわりにタイガージョイントセメントを塗って研磨し、ラッカースプレーの黒とクリヤーを吹いて、コンパウンドで磨きます。
【駒】
白のルークとクイーン、黒のナイトを作ります。発泡スチロールの塊を組み合わせて横から見た形を描き、いらない形をカービングしていくというオーソドックスな進め方です。でもやったことがない人にとっては結構荒彫りをしていくのって勇気がいるというか、繰り返しているうちに「わかる」「できる」ようになっていく、そのプロセスが興味深いところでした。接着部分はスチロールの中心に10mmの穴を開け、木でできた丸棒を5cm程度突っ込んでスチのりで接着してみました。形が整ったらジョイントセメントを塗って研磨し(←イマココ)、水性のスプレーで塗装し、水性のクリヤーを吹く予定です。
黒のナイトは馬の頭を作るのは技術的に不安だったので、鑑賞者が台座に乗って作品が完成する、台座には剣が突き立っている、という意匠にしました。ナイトだけは台座に角材の木枠を組み込んでいます。
◆以下、写真で記録
まず、スタイロフォームと白い普通の発泡スチロールで加工サンプルを作ってみました。
コーティング剤としてタケシール液体パテ(グレー)を試してみました。
◆一緒になって荒彫り作業を行う。ついつい写真記録を忘れてしまう。
◆大きな発泡スチロール作品制作で困ったこと
切ったり削ったりするときの粉が体に付着→制作終わりで掃除→作業場所の色々なところに付着→歩いたところにスチロールの粒がふわりふわり→掃除をしてもしても終わらない
最終的に職員室内にも粒がチラホラ見える始末で、翌日の朝の打ち合わせでかくかくしかじかで〜ご迷惑をおかけしますすみません、と。ご理解賜りたく、と。
「掃除を徹底させます」とか無責任なことを言えたものではなく、美術部生徒連日がんばっておりますので、清掃時の皆様のお力をお貸しください、くらいのお願いをしました。
◆試行錯誤した工具たち
様々な工具を試しながら制作しました。
序盤での必需品はノコギリ。横引きのものがよかったので、片歯でも。
断熱材カッターもよく切れました。
荒彫りの次に研磨をして形を丸めたりしていきますが、「かんなヤスリ」が使っていて気持ちいいくらいサックサクに丸められます。のこヤスリも強い味方。その後肌を整えるのと面を出すのにドレッサーが役に立ちました。
そのほかによく使ったものたち
搬入日は10月26日(金)、しかしながら水曜日から中2は職業体験、中3は宿泊行事でいなくなってしまいます。したがって23日(火)には完成させて事務室前に置いておく、というのが目標なんですが…。
さてさて、仕上がりはどのようになるのか、会場でぜひご覧ください。
白のルークとクイーン、黒のナイトを作ります。発泡スチロールの塊を組み合わせて横から見た形を描き、いらない形をカービングしていくというオーソドックスな進め方です。でもやったことがない人にとっては結構荒彫りをしていくのって勇気がいるというか、繰り返しているうちに「わかる」「できる」ようになっていく、そのプロセスが興味深いところでした。接着部分はスチロールの中心に10mmの穴を開け、木でできた丸棒を5cm程度突っ込んでスチのりで接着してみました。形が整ったらジョイントセメントを塗って研磨し(←イマココ)、水性のスプレーで塗装し、水性のクリヤーを吹く予定です。
黒のナイトは馬の頭を作るのは技術的に不安だったので、鑑賞者が台座に乗って作品が完成する、台座には剣が突き立っている、という意匠にしました。ナイトだけは台座に角材の木枠を組み込んでいます。
◆以下、写真で記録
まず、スタイロフォームと白い普通の発泡スチロールで加工サンプルを作ってみました。
コーティング剤としてタケシール液体パテ(グレー)を試してみました。
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左の円柱から削ったものが白い発泡スチロール、 右の矢じりのようなのがスタイロフォームをヒートカッターでカットしたもの タケシール液状パテを塗りました |
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棒ヤスリと紙やすりで研磨 ジョイントセメントと同じ感じに思えた。 ジョイントセメントの方が同じくらいの価格で10kg(粉)買えるので、 近くの建材屋さんにお願いして取り寄せて売っていただいた |
◆一緒になって荒彫り作業を行う。ついつい写真記録を忘れてしまう。
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造形屋さんも苦労されていると思うが、粉が大量に出る。 体にくっつく。掃除しても掃除しても取りきれない。 |
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塊からこれを切り出すだけでも二人掛かりで 16時20分部活開始→18時には全て掃除も終了して校舎を出る、 という1回分の活動を使ってしまう |
切ったり削ったりするときの粉が体に付着→制作終わりで掃除→作業場所の色々なところに付着→歩いたところにスチロールの粒がふわりふわり→掃除をしてもしても終わらない
最終的に職員室内にも粒がチラホラ見える始末で、翌日の朝の打ち合わせでかくかくしかじかで〜ご迷惑をおかけしますすみません、と。ご理解賜りたく、と。
「掃除を徹底させます」とか無責任なことを言えたものではなく、美術部生徒連日がんばっておりますので、清掃時の皆様のお力をお貸しください、くらいのお願いをしました。
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スチロールの削り出し中盤から後半 |
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違う角度から |
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タイガージョイントセメントを塗りました |
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肌がざらついて、ルークはこのままの方が風合いがいいのでは?となり研磨しないことに決定 |
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ナイト台座 |
様々な工具を試しながら制作しました。
序盤での必需品はノコギリ。横引きのものがよかったので、片歯でも。
断熱材カッターもよく切れました。
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ノコギリと断熱材カッター |
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かんなヤスリ、のこヤスリ、ドレッサー |
そのほかによく使ったものたち
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接着はスチのり 接着面両面になじませ、手につかなくなったら圧をかけて貼り合わせます |
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充電式ドリルドライバー 木の加工に欠かせません |
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リューター 剣のツバ部分を石粉粘土で作り、乾燥後に細工をこれで |
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ランダムアクションサンダー ウールバフ チェス盤の磨きに使用 |
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チェス盤 中央は見えなくなるので、塗料の節約のため未塗装 |
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研磨し切れなかったジョイントセメントの 凹凸ムラがマチエールとして魅力的だったりする |
搬入日は10月26日(金)、しかしながら水曜日から中2は職業体験、中3は宿泊行事でいなくなってしまいます。したがって23日(火)には完成させて事務室前に置いておく、というのが目標なんですが…。
さてさて、仕上がりはどのようになるのか、会場でぜひご覧ください。
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